前回の投稿で補食について話しましたが、今回は具体的にどんな栄養素が経験値アップに必要か、またレースで最大のパフォーマンスを引き出すための補食の例を3つ、ご紹介します。
俺の出番って訳だな。陸上界のトップレベルと二人三脚で走れる君は恵まれてるな。
練習前後に摂るべき栄養
練習前
基本的に練習前に補食を取り入れるかどうか考えるのは、主に「ポイント練習」の場合だ。
ランナーの練習は「ポイント練習」とそれらを繋ぐ「ジョグ」の大きく分けて2つだが、練習量の割合が大きい「ジョグ」にこだわりを持つのが大切になる。
なぜジョグ前の補食の必要性があまりないかというと、本来の燃やすべきエネルギーで走ってほしいから。
燃やすべきエネルギーとは、いたってシンプル。脂肪と糖質だ。
摂取したエネルギー(基本的な3食)+補食 = 消費したエネルギー(脂肪と糖質)
もし疲労感によって不安な場合はラムネなどのぶとう糖をおすすめする。
高校の頃よく食べてたね。ブドウ糖と言いながらそれはお菓子を食べ、、、
ポイント練習中
ポイント練習は質と量を踏まえて取り入れると良い。
【質】 であれば練習の環境を踏まえて考えよう。例えば冬季の練習で出力を上げると、筋肉が硬直したところからいきなり動かしたせいで、足がつったことがある、といった経験はないだろうか。基本的に足がつるのを防止するには「マグネシウム、カリウム、ミネラル」を摂るのが大切である。そのため、それらが多く含まれているバナナがおすすめ。
A monkey never crampsって野球選手が言ってた気がするぜ!
【量】 で例えれば、ロング走でエネルギー不足によって練習をこなせなかったら、勿体ない。そのため基本的な3食のおおよそのエネルギーに付け加え、消化に良いかつ、エネルギーが含まれるゼリー飲料がおすすめ。
ゼリー類はしっかり成分が書いてあるからな。再現性が高いのもグットポイントだ。
練習後
ごはんをしっかり食べているから問題ないぜ。
ご飯を食べることは非常に大事だ。が、ゴールデンタイムって知ってるか?
なんだ、そのかっこいい名前は…
ゴールデンタイムとは、トレーニング後から45分以内の栄養補給で、その吸収率が爆上がりすること。
傷ついた細胞はタンパク質によって修復されますが、なぜ、45分以内かというと、その時間内にタンパク同化作用(アミノ酸がタンパク質へ変わる作用)がピークに達し、トレーニング後から45分以内の筋肉へのアミノ酸輸送量は3倍にもアップします。※アミノ酸:体内のタンパク質を構成するもの。
強度の高い練習を終えたあとはゴールデンタイムにアミノ酸を摂る
だがアミノ酸ってどうやって30分くらいで摂るんだよ。
トップレベルの選手は知っている。アミノバイタルだよ。

高校の時からポイント練習の後は毎回摂っていたね。
味も美味しいし、何より手軽だ。
レースで爆走するための補食3選
俺が厳選した補食を紹介するまえに、先ほどの話と同様に、栄養を理解し、目的を明確にした上で活用していくこと。肝に銘じておくように。
1, 心臓を高鳴らせろ。「リポビタンD」
リポビタンDはタウリンが多く含まれており、タウリンの効果はランナーのレースに非常に適しています。具体的にタウリンの効果は4つあります。スタートの30分前に飲むのが理想的。
- 心臓や肝臓の機能向上…全身の筋肉に酸素を供給し、乳酸をエネルギーに変える。
- 疲労の回復と予防…パフォーマンスの維持。
- インスリン分泌の促進…運動中の交感神経の活性化によりインスリンの分泌が抑制されます。インスリンは血糖値を一定に保つ働きをもっています。(血糖値については以前の投稿で説明しています)
- 高血圧の予防…ランニング中は心拍数が上がり、血圧が上昇。
高校時代、使ってる人多かったね。最高レベルのリポDはコンビニで1本500円だよ¥
2, 覚醒の時「エナジードリンク」
エナジードリンクはカフェイン、糖分、ビタミン類が多く含まれており、カフェインであれば一部の研究によると持久力が数%向上すると報告があります。スタートの1時間前が理想ですが、炭酸飲料の場合、胃の負担にもなるので2時間ほど前がちょうど良いでしょう。
- カフェイン量…目安は体重1kgあたり3mg程度が有効。 (例:60kg=180mg)
- 糖分…ぶどう糖が入っており、エネルギー切れを防ぐ。
- ビタミン類…おもにビタミンB群が多く、エネルギー代謝をサポート。
注意 後からの疲労感あり。炭酸入りのため慣れていないと不向き。
普段からジュース感覚で飲んだらダメ。スイッチを入れるための「キッカケ」として使うんだ。
3, 一番おすすめしたい「アミノバイタル」
先ほど練習後に摂ると良いと紹介したアミノバイタル。アミノ酸が豊富というのは理解していると思うが、これはレース前にも活かせることができます。アミノ酸は30分後にピークとなるので、スタートの直前で良いでしょう。
- 筋肉の分解を防ぐ…長時間走るとエネルギー不足で、筋肉を分解してエネルギーを作ろうとします。前もってアミノ酸を摂っておくことで持久力の低下を防げます。
- 疲労軽減…BCAAというアミノ酸の栄養素が疲労感を感じずらくして、「まだ走れる」と感じやすくなる。
- 回復促進…筋損傷からの回復がスムーズになる。
速攻のリカバリーは迷いなくこれだね。強いランナーほどこういうものは重要視しているよ。
走るというのはシンプルだ。だからこそ繊細に考える癖というのがレベルアップに欠かせない。
最後に
あくまで、補食というのは身体能力を最大限引き出すための一つの術に過ぎず、身体強化をするものではない。
思考力は陸上以外の場面から培うものだ。念を押して言うが、目的を明確に栄養素を理解して活用するように。
イエス!キムゆー先生!
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